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あのね!

    さきちゃん、あのねっ!

    ブルーノートスケールってなあに?
    これは、説明するよりも聴いたほうが早いですっ!

    まりかちゃん絶対知ってますよっ。

    ブルーノートスケールさんを使った音楽は こんな感じ です!

    あっあーーっ!

    この雰囲気わかるよっ!さきちゃんっ。

    お父さんのレコードでいつも聴く感じだよっ!

    なんかJAZZっぽい感じだよねっ!
    はいっ!

    ブルーノートスケールさんはJAZZでよく使われますねっ。
    ふおおおっ!

    いつもお家で聴くこの雰囲気の影にブルーノートスケールさんがいたって事だったんだっ。
    うふふ。まりかちゃんのお父さんもきっと好きだと思います。

    ブルーノートスケールさんの特徴はメジャーとマイナー、どっちともとれるという曖昧さです。

    まりかちゃん、ちょっとこれを見てください。







    こうやってみると、ブルーノートスケールさんはメジャースケールさんとマイナースケールさん両方を足した感じですね。

    このどっち付かずの曖昧さが独特の雰囲気を出しているんです。
    メジャースケールって明るい感じの曲に使うもので、逆にマイナースケールさみしい曲に使うとかそういう感じだったよねっ?

    確かに、こうやってみると明るい暗いってどっちともとれるよねっ。

    ふむむー。
    そう、それが特徴ですっ!

    ってここまで説明したんですけど、実はね…まりかちゃん。

    本当の事を言うと、ブルーノートスケールさんなんて存在しないのですっ!

    そんなのメルヘンだったんですよ…。
    …ふえっ??ま、まさかのちゃぶ台返しっ!?

    ど、どういう事なのっ!さきちゃんっ!
    ブルーノートスケールさんはね、元々ブルースって音楽に由来しています。

    ブルースというのは、百年ほど前にアメリカで暮らしていた

    黒人さんの生活の中で生まれた曲です。

    働いている時や、魂を鎮める時に歌っていた曲が発展したものです。
    ほおぉ。じゃあこの雰囲気は元をたどれば昔の黒人さん達の生活の中の雰囲気なんだねっ。

    なんか、それが今でも聴けるって…すっごくロマンを感じるよっ!!
    はい!とってもロマンチックですっ!

    でねっ、まりかちゃん。

    その時に黒人さん達が歌っていたメロディには独特の癖というかなまりがあったんです。

    そのなまりがブルーノートって呼ばれているものなんです。
    独特のなまりかぁ。聴いたらそれだ!って分かる音の特徴だよねっ。

    むむむ…独特って言えばこの間さきちゃんが教えてくれた

    陰音階とか琉球音階とかも、聴いたらすぐ和風とか沖縄とかわかるよねっ。
    そうです、まりかちゃん!いいところに気がつきました。

    言葉に色々な方言があるように、音楽にも色々な方言があるんです。

    例えば、ブルーノートは「~ちょる」みたいな

    その土地の独特の言葉の語尾だと思えば分かりやすいかもですっ。
    なるほどっ!

    ブルーノートはもともと黒人さん独特の言い回しなんだね。

    あ、でもさきちゃん!そしたらそしたら標準語は一体何になるのっ!?
    標準語西洋音楽、つまりクラシック音楽です。

    クラシック音楽はとってもとっても厳密なルールの上にできています。

    ブルーノートのような曖昧な言い回しはクラシック音楽のルールでは理解不能なのです。

    だから本当のブルーノートって五線譜でちゃんと書けないし、ピアノでも出せない音なんです。

    半音の半音とかそういうイメージです。
    半音の半音!?確かにピアノだと出せないよっ。

    あの厳しいクラシックさんをも動揺させるなんて

    ブルーノートさんって…アウトローかっこいいよっ!!
    それでね、まりかちゃん。話を戻すとブルーノートスケールさんというものは

    標準語で無理矢理方言を喋ったって感じなんです。

    スケールという標準語独自のルールに、無理矢理方言をあてはめたんです。

    だから、本来の意味がちょっと変わってしまっているんですよ。
    さきちゃん、分かったよ!

    それって、東京の人が語尾だけ関西弁ちっくにして話してるみたいな感じだよねっ!

    関西の人からしたら、ちょっと違和感あるよねっ。
    だからブルーノートスケールさんって本当の意味では存在しないんですよ。

    ブルーノートスケールさんで使っているブルーノートはね、

    まりかちゃんが言うように東京の人が使う「~やねん」のようにちょっと違ったものになっちゃってるんですよ。
    なるほど、そうだったのかぁ。

    名前はブルーノートスケールだけど

    本当の意味でブルーノートを使ったスケールでは無いという事だねっ。
    ちょっと、ややこしいんですけど、そういうことなんですっ。

    でもね、まりかちゃん。

    このスケールが出来たことによって、新しい音楽沢山生まれたんですよ!
    だよねっ!だから、色々なところでこのカンジを聴くんだよねっ!

    JAZZだけじゃなくって、J-POPとかロックっぽい曲でもよく聴く気がするよっ。
    そうなんです!このスケールはとってもとっても便利なんです。

    さっきも言いましたけど、マイナーメジャーが曖昧ということは

    どっちにも雰囲気がかたよっていないということ。

    つまり…どんなコードでもこのブルーノートスケールさんは使えるということです!!
    むむむ!!わたし、ぴぴーんって来たよっ!

    どんなコードにも使えるってことは、このスケールをおぼえておけば

    アドリブが出来るって事だよねっ??
    はいっ!

    実際、アドリブで最初におぼえるのはこのスケールって場合が多いです。

    私も最初はこのスケールアドリブを練習するのがいいと思いますっ。

    って、まりかちゃん早速弾いてますねっ!とってもとってもいい感じっ!
    ブ、ブルーノートスケールさんすっごいよ!!

    どんな曲でもどこまでも弾けちゃうよ!!

    ど、ど、どうしようっ!!手が止まらないよう!!

    ふぉおおおおおおおお!!!
    まままりかちゃん…。大丈夫ですかっ!?

    り、りんちゃん!!どうしよう…

    まりかちゃんがおかしくなっちゃいました!
    喫茶店、何よ今更…この子がおかしいのはいつものことでしょう。

    まあ、これは典型的なブルーノートシンドロームね。

    このスケールの魔力に取り憑かれると、馬鹿の1つ覚えみたいに

    アドリブでそればかり弾くようになるわ…全く、本当に愚かだわ…。

    大丈夫だよ!絶対、大丈夫だよっ!


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