日向美ビタースイーツ♪

ひなビタ♪

あのね！

さきちゃん、あのねっ！

テンションってなあに？
わぁ！

まりかちゃんの口から遂にテンションという言葉が！

私、とってもとっても感動です！
え～っ？

さきちゃんが喜んでくれるなら、いくらでも言うよ～。

テンション！テンション！テンションだよ！

さあさあ、安いよ安いよ！今なら半額だよっ！

テンションのバーゲンセールだよーっ！
あははは。

まりかちゃん、面白いです。
えへへっ。

ねえね、テンションってテンション高いー、とかだよねっ？

でも、音楽のテンションって、何か音の事を言うんだよね。

前にりんちゃんのお家に言ったときにね、

貴方の曲はテンションが沢山使われているけど

これは、きっと喫茶店の入れ知恵なのでしょうね…って言われたの。
うーん。恋とキングコングのコードは私も手伝いましたけど

まりかちゃん、最初に弾いてくれた時からテンションコードを使ってましたよ。
テンションコード？？テンション高いコード？

え、わたし、そんなノリノリでピアノ弾いてたかな？
テンションっていうのは本当は緊張って意味なんです。

音楽でも、緊張感を付加する音って意味合いで使います。
きんちょーー？

わたし、そんなに緊張してピアノ弾いてたかな？
ううん。そうじゃないんです。

前にコードは安定、不安定に大きく分かれるって話をしましたよね？

テンションノートは、その安定と不安定のバランスを緊張感によって

微妙に調整する、ハーブとかスパイスみたいなものなんです。
なるほど！

テンションを使うと、コードに微妙で絶妙な味付けが出来るって事なんだ。

料理でも、調味料の分量ちょっと変えただけでも全然違うものになったりするよね。
そうです！

さらに、テンションには大きく分けて

ナチュラルテンションとオルタードテンションがあります。

ナチュラルさんは文字通りナチュラルなハーブ

オルタードさんは刺激を求める人にお勧めできる魅惑のスパイスです。
んとんと。

ナチュラルさんがローズマリーとかバジルで

オルタードさんがガラムマサラみたいなものかな？
相変わらず例えが面白いです、まりかちゃん。

もっと具体的に言えば、ナチュラルさんは9th、11th、13th

オルタードさんは♭9th、#9th、#11th、♭13thと種類があります。
♭や#が付くのがオルタードさん、付かないのがナチュラルさんかぁ。

本当にハーブやスパイスみたいに色んな種類があるんだね。

これを自分なりに調合して、緊張レベルを調節するんだね！
そうです！

一番有名なテンションは9thだと思います。

9thはあらゆる音楽ジャンルで使われているハーブで

このハーブをコードに混ぜると、さらっと上品な味になります。
さらっと上品な味か～！フランス料理みたいな感じなのかなあ？

じゃあ、♭9thをふりかけるとどうなるの？
♭9thのスパイスを使うと、きゅんってとっても切ない感じになります。

♭13thのスパイスと一緒に使うとさらに、とってもとっても切なくなります。

ジャズによく使われますね。
♭が付くのは切ないスパイスさんなんだねっ。

じゃあじゃあ！#9thさんと#11thさんは？
#9thさんはとっても…暴れんぼうな味になりますっ。

とっても辛い、デスソースのようなもの、だと思ってください。

サビの前に持って行くと効果的なスパイスです。

#11さんは、使うのが難しいスパイスですね。

でも、上手く使うと幻想的でなんとも言えない味になりますよ！
色々あるんだねっ！

なんか、本当にお料理みたいだねっ！

さきちゃんー。わたし、お腹すいてきちゃったよ。

じゃあ、このちくわパフェ(#9,#11,b13)をどうぞっ！


わーい！いっただきまーすっ！

むむむ！

こ、こ、これは…お口の中が暴れんぼうで幻想的でせつなくって



うおおおおおーーー！！ワイルドにみなぎってきたぜぇ！！

妖精達が住むまぼろしの世界が見えてきたぜぇ！きゅんとせつないぜぇ…。

ま、まりかちゃん…だ、大丈夫ですか？



大丈夫だよ！絶対、大丈夫だよっ！


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