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投票選抜戦2013

日本プロ麻雀連盟 投票選抜戦2013

第五章 「中級者、受け」



例題
ここで何を切るだろうか?
私の手牌は1シャンテンながら、ドラが重ならないと厳しい牌姿だろう。
3者の速度について考えてみると、親のヒサトは発中の切り出しからなので、それなりにまとまっていると考えていいと思う。
次巡の5切りでタ―ツ選択は、ほぼ決まっていると見るのが自然なのでこの局に関しては、3巡目ですでに中盤に突入している気持ちで打たなくてはならない。
よく耳にする、交通事故と呼ばれる早い巡目の放銃も、実際は避けられる場合も少なくない。


例題
これは荒の神業ともいえる放銃回避の局だ。
この時、親の瀬戸熊は一二三四五六七八九67(44)このテンパイ。
そして荒は、このツモ8でオリを選択した。
素晴らしいと思う。瀬戸熊がダブ東を切っていることと、西家の捨て牌が強いかららしい。
私なら、まだ中盤と捉えて放銃していた可能性が高い。

話を戻して、次に西家の森山会長の捨て牌をみると、注意するところは6巡目の白、7巡目の(8)になる。
ヒサトの4巡目、6巡目の手だしから手牌が進行していることは間違いないだろう。
いつ、リーチがとんでくるのか警戒しなくてはならない。
すでにテンパイの可能性も十分にあるだろう。
そこに対して、6巡目にほぼ安牌の白を切りだしてきたということは、こちらも注意が必要になる。
ここですでに終盤だったと思う。
北家の小島先生は、2巡目と5巡目の西が両方手だしだが、道中に持ってきたかも知れないのでトイツ落としかどうか微妙だなと思っていた。
色の気配もないのに、3巡目が三切りなので悪くはなさそうだなと思っていた。
そのあと、ヒサトも森山会長もツモ切りが続き、牌譜の11巡目。
私の選択は打八
森山会長の7巡目の打(8)でテンパイもあるなと思っていたので、9巡目の三も1シャンテンながら切るかどうするか、かなり悩んだところだった。
ヒサトも森山会長も全員の手牌まで想像すると、マンズもピンズも36がかなりの危険スジと言えるだろう。
三は7巡目に通しているので、現状は安牌なので切ってもいいのだが、4枚目の三なら森山会長がドラバックのテンパイを取るかも知れないと思い打八とした。
もし、浮き牌が(3)(6)ではなかったら、とりあえず三を切って1シャンテンは維持するほうがいいと思う。
ただ、ドラが重なった場合でも、かなりリスクの高いリーチになることは覚悟する必要はあるだろう。

第六章「オリジナル戦術」はこちら




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