ストーリー

2050年代後半、 宇宙エレベーターの建造により、 全世界的なエネルギー問題の解決をみせるが、 建造を主導した巨大企業連合が「Space Age Nation」通称「SAN」を名乗り、 国家として独立を宣言する。
旧国際連合「UEN」は新国家を認めないという決議をしたが、 先進各国は宇宙エレベーターから供給されるエネルギーに頼っていた事などから、 実質黙認されるような形で新国家は動きだす。
不安定な情勢を受け、 大小様々なテロ組織の活動は活発化し、
世界は更なる混迷を究めていった。

そして舞台は2080年。
長らく続いた二大陣営の緊張状態を打開する、 歴史的和解のチャンスが訪れる。
SANの代表がUENを訪れ、 ついに兵器撤廃協定の調印が行われようとしていた。
しかし平和への大きな一歩は、 絶望に踏みにじられる事となる。

同時刻、 とある民間軍事会社にUENからの緊急のバックアップ要請が入った。
しかし、 これは世界を揺るがす大きな事件のほんの始まりに過ぎなかった…。

用語
◆BONE EATER

そもそもは、 数十年前に実在した、 ある英雄を讃えた呼称だったが、 ある事件をきっかけに、 英雄は悪魔へと変貌を遂げた。 その出来事から、 今では単騎でも戦局を変えてしまう、 凄腕の軍人への"蔑称"とされる。
人外とすら思える力を持っているにも関わらず組織に所属している事から、 人々は皮肉を込めて「組織の犬」と揶揄しつつも、 ミッション遂行の為の「喰らいついたら離さない銃猟犬」のような強さは、 戦場で遍く畏怖の対象となっている。


◆UEN
UEN

既存の国際連合「UN」が2045年に、 UN設立と最後の世界大戦から百年が経過したのを契機に「United Earth Nations(地球国家連合)」、通称「UEN」として、 新しく生まれ変わった。
名称には、 地球を人類の共有財産とし、 国家の権利を超えてこれを保護していくという意味がある。 主な目的は、 国際平和の維持と国際協力の実現。 加えて、 飛躍的な発展を遂げたサイバー空間や宇宙開発における国際ルールの制定と維持がある。 参加国数は、 2013年の193ヵ国から11ヵ国増えて204ヵ国になっている。
UENのロゴマークは地球をモチーフにしたもので、 五大陸が記されており、 大地が国家の基盤であることを強調している。
現状の「SAN」との冷戦状態を憂う融和派と、 強硬派に分かれている中での、 今回の平和会議は世論の後押しを受けて実現したものだったが・・・。


◆SAN
SAN

宇宙エレベーター「バベル」の建造の際に、 国家や企業の垣根を越えて作られた一大組織が、「Space Age Nation(宇宙時代の民)」通称「SAN」として建国宣言を行い誕生した新国家。
SANが理想に掲げるのは、 統一地球国家を樹立し、 一つの法のもと恒久的な平和を実現すること。 ひとりひとりが民であり国であるという考え方のもと、 国土、 境界線、 人種などという、 これまで多くの争いの種になってきたものから解放されることで、「地球民」として一つにまとまることが国家理念。
各国の超一流企業が集まって作られた組織であったため、 その経済的影響力は全世界の末端にまで及ぶ。 主な事業は、 宇宙エレベーターを基幹にした宇宙開発とエネルギー開発。
SANの代表的な人物は、 建国宣言をした当時のSAE代表の子息、 グリーン・シャムロック。 彼がUENに直接赴き平和会議に参加するという、 歴史的にも重要な局面において、 今回のテロ事件が発生してしまう。


◆宇宙エレベーター「バベル」
宇宙エレベーター

SANによって建造、 管理されている、 宇宙空間と地球間で、 宇宙太陽光発電によるエネルギーや、 物資・人材を運ぶために使用されている超巨大建造物。
クルーザーや作業ポッドと呼ばれる昇降機および、 クルーザーの中継地点であるジオステーション、 高軌道ステーション、 低軌道ステーションと、 それらを繋ぐケーブルで構成されている。
エネルギー問題を根本から解決する、 人類にとっての最重要拠点のひとつであり、 SANにとって宇宙エレベーターは生命線。
SANのロゴマークは、 球体に線でつながれた円盤。 地球から伸びる宇宙エレベーターをモチーフにしたもの。


◆ジオステーション
ジオステーション

地面を持つ施設という意味を持つ、 地上から36000km程上空の静止軌道上にある超巨大ステーション。
国土という既成概念を持たないSANにとって、 この「ジオステーション」が首都機能を担っているが、 あくまで建造物であって国土と呼べるものではない。
ジオステーションには現在2万人ほどの居住者がいる。 ほとんどが特権階級の人間か、 科学者、 技術者。 SANの最重要拠点。


◆アイアース社(Aias Corporation)

ジンとレイラが所属している老舗の民間軍事会社(PMSCs)。 ジオステーション内に本社を置く。
UENやSAN等の要人ボディガードや拠点警備などの防衛任務を主にしているが、 地球の衛星軌道上を多数周回しているスペースデブリが宇宙エレベーターの機能を損なわないようデブリシューティング業務も受託している。
元々ジンは、 デブリシューターとして仲間内から一目置かれる存在として地味に活躍していた。


◆アガスティア重工

重工業をメインにした大企業。 かつての『SAE(SANの前身)』のライバル会社でもある。 宇宙開発事業に早期から参入し、 宇宙バブルに乗って急速に成長した。
表の事業でも世界に多大な影響を与えているアガスティア重工だが、 それ以上に世界に対して強い影響力を持つ武器商人としての裏の顔がある。 UEN、 SANの両陣営はもちろんのこと、 いくつかのテロ組織にも武器を流している。
特に、 その成立の経緯にも深くかかわったアコスミズム聖戦機構には大量の武器をほとんど無償で流しているとされている。


◆アガスティアブック

防衛、 宇宙、 機械施設、 交通、 輸送、 エネルギー、 環境などを事業領域とする世界的超大企業「アガスティア重工」が発行している世界要人ランキング。
「ボーンイーター」と呼ばれる軍人・傭兵もこのランキングにリストアップされ、 発行のたびに顔ぶれが変わる。


◆アコスミズム聖戦機構

『DEATH to SAN』を掲げた、 過激なテロ組織。
「神が全てである」ことを強調する無宇宙論 (acosmism) を唱え、 母なる大地を離れることを、 神への冒涜と考えている。 その象徴であるSANと宇宙エレベーターを主な破壊対象としている。 SANの施設や要人へのテロを繰り返しており、 UENの人々が巻き込まれることも珍しくないため、 SANだけでなくUENからもテロ組織指定されている。


◆ライジン (攻撃ヘリ)
ライジン (攻撃ヘリ)

アガスティア重工製の中型武装ヘリコプター試作機。
「ライジン」は開発中のコードネームで、 正式名称ではない。 仕様詳細は未公開の開発中機体。
独特のツインローター多軸安定制御システムを採用し、 全天候での作戦遂行能力を持つ事を目的として開発されている。
巡航速度は毎時300キロ超、 航程は約500キロに達し、 小型ながら高度13000mを飛行可能とも噂される。
空対空ミサイルや機関砲など、 大量の武器を搭載でき、 様々な戦局での活躍が期待されている。


◆D203ドローン
ドローン

アガスティア重工製無人偵察機。 機体内部のオートジャイロにより姿勢制御や飛行能力に優れいている。
偵察機ではあるが、 オプション装備で武器を搭載することや、 人を乗せて移動することができる。


◆アンドロイド
アンドロイド

テロ組織「ブルーホーク」が兵器テロにおいて、 使用する人型の戦闘兵器。
パワードスーツのような強固な装甲を持ち、 素早く動ける。
人間の兵士と比較すれば動きは硬いが、 高い戦闘能力をもっており、 特にチャージしてからの強力エネルギー弾攻撃の破壊力は脅威。
「ブルーホーク」は、 豊富な資金力と最新鋭の技術力を背景にUENやSAN軍に劣らない装備を有するテロ組織で、 主な活動目的は地球上のあらゆる生態系の保護。
保護のためには地球環境の維持、 もしくは回復が必要であるとしており、 地球環境にとって有害とされるものの多くを排除の対象にしている。


◆スポッター

スナイパーへ狙撃対象や、 状況などを伝え、 狙撃をサポートする役割。