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きっちり合わせたい 格好悪いくらい合わせたい
──続いて、お二方の今作の新曲についてお話を聞きたいと思います。肥塚さんの"Raspberry"からいきましょうか

肥塚「果物シリーズと言われる、"Plum"、"Cassis"などの続編にあたる曲ですね」


──今回果物シリーズにしようと思ったきっかけはありましたか?

肥塚「久々かなと思ったんですよね。前作はたしか"Cherry"なんで…そんなに久しぶりでもないかな、1年ちょっと?それと、Re:EVOLVEの新曲を並べたときにこれ系の曲がなかったんですよ。バリエーションを増やすという意味でも合うかなと思いました。色を添える感じ」


──制作してみていかがでしたか?

肥塚「あまり時間かけずにできましたね」


──果物シリーズは曲の雰囲気が一貫されていると思いますが、その中でも今回はどういう曲にしようと思いましたか?

肥塚「今回はラズベリーなので、つぶつぶが小さい感じは出したかったですね」


──先にタイトルから決めたのですか?

肥塚「今回はそうですね。先にタイトルを決めて、ラズベリーだから、裏でずっとプチプチ鳴ってる音を入れようと思って作りました。プチプチ感出したかったですね」


──普段はタイトルと曲、どちらが先にできるのですか?

肥塚「いつもは曲ですね」

泉「僕も曲からですね。そのあと、曲名を悩む…(笑)」

肥塚「わかります(笑) たまに曲名募集するときあります(笑)」

泉「僕は自分で決めるけどね(笑) なので、DDシリーズとかはかなり楽だよね」


──ナンバリングつけるだけでいいので(笑)

肥塚「あと"Raspberry"はジャケットがすごく気に入っていますね。あまり時間がない中で仕上げて下さったんですが、とてもよくできていて感謝しています。具体的なモチーフがあるので作りやすかったのかもしれませんけど」


──曲名とジャケットがリンクしている分かりやすいものの方が好きですか?

肥塚「僕はそういう方が結構好きですね。わりと単純なものというか。"ブランコ"もブランコがあるし(笑) 単純じゃないと下手したら格好悪くなっちゃう可能性もあると思っているので、ベタなやつが好きですね。ムービーも、歌詞一つ一つを動作させるくらいでも大丈夫(笑)」

泉「僕の曲も、タイトルと関係ないジャケットはあまりないかも。『こういう感じにして』というオーダーを出しているのもありますけど。ただ、ギタドラの最初の方は『え、こんなん?』って思うのもあって(笑) 本当の初期の話です」


──筐体の画像だったり、スタッフの顔が出てたり(笑)

泉「『え、この曲と全然関係ないけど…』って思って(笑)」

肥塚「ハードロックに電車が走ったり(笑) 昔のムービーは逆に笑えたりもします」


──コンポーザーがオーダーするようになったのっていつくらいでしたか?

肥塚「ジャケットは覚えてないですけど、ムービーに茶々を入れだしたのは7th、8thあたりだったかな」


──それまで勝手にやっていたから『もうええかげんにせぇ』みたいな(笑)

肥塚「出るまで見たことなかったということもありましたよ」

泉「僕もムービーで意見を言うことはありますね。たとえば楽器の絵が書いてあるんだけど、『こんな楽器ないやろ〜』とか(笑)」


(一同笑)


肥塚「コンポーザーの人は楽器にはうるさいから(笑) 『コレナニ?』」

泉「マイクスタンドの足に、コロコロ転がすやつがついてたり(笑)」

肥塚「便利な新商品です(笑)」


(一同笑)


肥塚「僕はムービーのタイミングとかうるさいですよ。きっちり合わせたい。格好悪いくらい合わせたいので、何分何秒で切り替わるみたいな表を出してます」


──絵コンテのようなものですか?

肥塚「絵コンテというほどのものではないんですけどね。昔のムービーは今と違って動画データを流すのではなく、プログラマーさんが制御して動かしていたんですよ。なので、そこでこうしてほしいって要望を出してた感じですね」


──改めてムービーを見直すときっちりしてるのがわかるかもしれないですね

肥塚「自分の曲ですが、最近だと"遊戯大熊猫 / 98"のムービーはすごく良く出来たと思っているので、是非見ていただきたいと思ってます。楽しい感じになってます」




従来のガチのボス曲像を出せた
──続きまして、"White Forest"のお話を伺いたいと思います。Forestと聞くと、V5でリリースした"Blue Forest"と関係があるように思いますが

泉「はい、ありますね。曲を作ってから曲名どうしようかなと悩んでたんですが、この曲はアコギの曲なので、いくつか候補はあったんですがこれにしましたね。他には、例えばいっそDDシリーズにしようかなとか(笑) MODEL DD11まで作ったので、次は13にしようかなとか」


──1つ飛ばす(笑)

泉「順番に行く必要はないからね(笑)」

肥塚「芸術というのは常に常識を打ち破って行くものなんですよ(笑)」

泉「曲名でもいきなりPart2から出てくる曲もありますしね」

肥塚「でも"White Forest"というタイトルはすごく収まりがいいですよね」


──綺麗ですよね。そういえばアコギがメインの曲は最近作られましたっけ?

泉「どうだったかな、でも久しぶりだと思う」

肥塚「GITADORAだと、それこそ"Blue Forest"以来?ま、世の中の比率的にそうなっちゃいますよね」

泉「最近はこういう曲作ってって依頼があるので、逆に作れなかったりもするんですよね」


──今回は自由にというオーダーをいただいたのですか?

泉「ボス曲というオーダーだけでしたね。なので、最近あまりこういう曲作ってなかったし、やろうかなと」


──泉さんは楽器を多く所持していますが、新しく買った楽器をレコーディングに使いたいという思いはありますか?たとえばアコギを買ったんだけど中々使えないこととか

泉「使いたいとは思いますね。アコギは数年前に新しいのを買ったんだけど、まだ使えてないんですよね」


──今回使わなかったのですか?

泉「うん(笑) …実は、この曲アコギなんだけどアコギ弾いてないんですよ。最近モデリングギターというのがあって、エレキギターなんだけど色んな音が出せる。ギターにはレスポールとかストラトキャスターとか、色んな種類があるんですが、それをスイッチで切り替えられて」

肥塚「録音にはすごく都合がいいですね」

泉「アコギの音もエレキで出せるんですよね。なので、実は"White Forest"はエレキで弾きました(笑)」

肥塚「宣伝になりますけど…実はGuitarFreaksもそうなんです。あのギターコントローラー1つで色んな音が出せるんですよ。さっきまでエレキギター弾いてたのに急にアコギの音に変わったりしますからね(笑)」


──ベースにもなったり(笑)

肥塚「時にはドラムが電話の音になったり(笑)」


(一同爆笑)


泉「チューニングも、ギターの生音と出力音で変えることができるので、"モフモフしたいの"の重低音もモデリングギターで録ってます」


──モデリングギターの音は聴いてわかるものですか?

泉「多分わからないと思う。弾いてるときに本人が若干気になる部分はあるけど、録音してしまえば多分わからないんじゃないかな」


──なるほど、興味深いですね。さて、"White Forest"の話に戻りましょうか(笑) この曲もリズムが難しいですよね

泉「一応ポリリズムになってますね。ベースが2拍3連で、他が16ビートという感じ。ギタドラにはあまりなかったと思うので、やったことないことをやろうと」

肥塚「演奏が難しいんですよ…僕は実際の演奏には参加していないですが、GuitarFreaksでね」


──やはりボス曲はリズムが難しいものが多いですよね

肥塚「やっぱり多いですよね。でも最近はキャッチーなものも出てくるようになったから、印象はライトになったのかなとは思ってますね。ただ、譜面は全然(笑) その中でも"White Forest"は従来のガチのボス曲像を出せたので良かったと思ってます。"モフモフしたいの"もボスですけど歌入りですしね。譜面はすごく難しいけど(笑)」


──ボス曲を作るにあたって、意識していることはありますか?

泉「やっぱり、音を細かくすることを考えますね」

肥塚「まずそこはありますよね」

泉「どう難しくするかを考えるのでね。そして普通の4拍子にするのか変拍子にするのかを決めて、作り出す感じかな」

肥塚「最近僕はゲームの運指を考えて作ったりしますね。ボタンが5つなので、それに収まるようなフレーズとかを考えていく。そういう風にしていくともっと面白くなるんじゃないかなと思っています」

泉「難しい曲を作ろうと思って作るので、自分で演奏するときにもやっぱり難しいよね」

肥塚「録音するときはなんとでもなるんだけど、ライブでやるときになったら地獄ですね(笑) 『こんなんなんで作ったんやろ…』って思う」


──リズムなどは覚えられますか?

泉「覚えられない(笑)」


(一同笑)


泉「録音してる最中に、最初にカッチリ決めたリズムじゃなくなってることもある(笑) メロディもこういうしようと思ったものがあっても『これ弾けないな…』ってなる(笑)」


(一同爆笑)


肥塚「最近は完成してもまだ覚えてないこともあって(笑) 聴きながら覚えていったり、ゲームの譜面を作りながら覚えて行くことも多い(笑)」

泉「最初に弾いたフレーズを、最後の方では忘れてることも多い(笑)」

肥塚「同じフレーズにしようと思ってても、こっちはスタッカートでこっちはレガートでみたいなこともやっちゃう(笑) なので後で録り直したりするはめに」

泉「本当はしっかり構築、練習してからレコーディングに臨むというのが必要だけど、やっぱり時間がなかったりすることもあるので」


──レコーディング環境が変わってきて助かっている部分もあるとは思いますが、そういうことが少なくなってるとは聞きますよね

肥塚「世の中的にそうなっていってるんじゃないかなと思いますね」

泉「やっぱりちょっと寂しい思いはありますよね」




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