• LINE
  • X
  • Facebook
  • e-amusement TOP
e-amusement

menu

グリム・メディア2回目B

カイル
「いきますよ! はぁ!」

カイルの放った魔法がメディア似の少女に激突した。

メディア似の少女
「だぁめだめ、き・き・ませーん。
 まだわからないのぉ?何度だって回復しちゃうから、ム・ダ♪」


メディア似の少女は周囲の瘴気を集めると魔法を発動しようとする。

カイル
「よし、今です!
 アロエさん! メディアさん!」

アロエ・メディア
「うん!!」

魔法が発動したそのタイミングに合わせて、アロエとメディアの回復魔法がメディア似の少女へと降り注いだ。

メディア似の少女
「え、え、えぇ!? ぼ、暴走して……!?
 きゃ、きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!?」

カイル
「ユリさん、チャンスです!クサビを破壊してください!」

ユリ
「まっかせなさーいっ!全力でいっくよー!!」

ユリの全力の一撃が直撃したクサビは結晶が割れるような硬質な音を立てて砕ける。

アロエ
「やった! クサビを壊したね!」

カイル
「メディアさん、チャンスです!グリモワールの新機能を!」

メディア
「うん! いくよ、封印!」

メディアが掲げたグリモワールから溢れ出した光の束がメディア似の少女を包み込むように捕えた。

メディア似の少女
「う、嘘……なんか、変……。私、いっ……ちゃう……?
 あああぁぁぁぁっ!?」

メディア
「な、なんだか苦しそう……大丈夫かな」

カイル
「メディアさん、そのまま!」

徐々に大きく激しくなった光が一際眩く輝く。

メディア似の少女
「いやぁぁぁぁぁぁ!」

瞬間、叫び声だけを残してメディア似の少女は消えた。

アロエ
「グリムのメディアちゃん……消えちゃった?」

メディア
「ええっと……やった、のかな?」

カイル
「ええ、封印成功です!
 過剰な回復魔法によるマナの暴走に加え、クサビの破壊……条件は達成したようですね」

メディア
「でも、なんだか可哀想だったね……」

アロエ
「うん。なんだか、悲しい感じ……。
 実はメディアちゃんがもう少し大人になったら、あんな感じかも……なんて思っちゃってたんだ」

メディア
「むう、ひどい!
 でもね……やっぱり私も似てるかなって思ったんだ」

メディア
「もし私がアロエお姉ちゃんじゃなくて、悪い人に出会ってたら、私もあんな風に……」

アロエ
「ごめんね、あたしが変なこと言ったから。
 メディアちゃんは絶対大丈夫だよっ!」

メディア
「うん!ありがとう、アロエお姉ちゃん!」

カイル
「なにはともあれ、僕たちはちゃんと指令を達成したんです。
 胸を張って戻れますね」

ユリ
「うん。クサビとかいうの、まだまだたくさんあるみたいだしね。
 次のクサビを壊しに行こう!」

メディア
「あれ? グリモワールに何か表示されてる。
 さっきの私みたいなグリムに似てるような……」

カイル
「これは……形代、ですかね?」

ユリ
「かたしろ? なにそれ? 強いの?」

カイル
「いえ……これはトーキョー古来のマジックアイテムのようなものです。
 確か、アヴェノセイメイに関わるもののはず……」

アロエ
「……アヴェノセイメイ?
 だったら、ムジナさんとイナリちゃんに聞いてみれば何かわかるかな?」

カイル
「手がかりになるとは思います。これも報告した方が良さそうですね。
 早くトーキョーに戻りましょう」

メディア
「うん! 私も久し振りに二人に会いたい!」

アロエ
「そうだね、メディアちゃん。
 二人とも、元気にしてるかな?」

©2024 Konami Amusement