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Biography

  • 2013年09月30日
    凛よ…。

    だから、洋服屋…貴方ね…
    何故私に泣きついてくるのよっ!
    28回よ、28回!
    昨日から貴方が私に送って来たメールの数。

    はんこ屋に直接送りなさいよ!
    いちいち返信するのが大変だから
    安倍公房の小説が全く頭に入ってこないじゃないの。

    私の貴重な時間を即刻返して頂戴。
    今すぐよ今すぐ!



  • 2013年10月01日
    凛よ。

    あら、洋服屋の青春は意外に短かったのね。
    滅びゆく刹那の淡い恋心…。
    …悪くない響きね。ふふふ。



  • 2013年10月04日
    凛よ。

    喫茶店。
    そんなに悩まなくていいのよ…。
    貴方はエレキギターを持ちなさい。
    当日お化けの衣装を着てエレキギターを持つの。
    それだけで全てが解決するはずよ。

    それと、新曲の方。
    昨日でとりあえずは形にはなったけれど
    まだ皆に余裕が足りていないと私は感じるわ。
    だから明日、最後の詰めの練習をきっちりとするわよ。

    で…たった今『OMCSぶりーふぃんぐ』などという
    訳の分からない件名のメールが来て、
    スパムの類かしら?と思ったらはんこ屋からのメールだったわ…。

    『りんりんおみあし不滅隊長の作戦よーこうを伝えるめう!』

    とあり、その後に長文が続いていたけれど
    読むのも凄く面倒だったので即座に滅しておいたわ。



  • 2013年10月07日
    凛よ。

    文化祭…いい演奏だったわね。
    貴方達の練習の成果は出たのじゃないかしら。
    moonbowや日向美ブルームーンにも負けてなかった思うわ。
    レコード屋はあの複雑なピアノパートを間違えもせず
    良く弾きこなしたわね…。凄く驚いたわ。

    それと、お化け屋敷の件なのだけれど。
    私は不安がっている喫茶店を少し安心させる為に
    貴方の傍らに立っていただけよ…面倒なので特に怖がらせもせずに。
    何故そこまで恐れられたのか理解できないわ…。
    低俗と見られる連中に対しては、己の梼昧さについて
    多少厳しく指摘してあげたりはしたけれど…。

    まあ、いいわ…怖がられた方が私にとっては好都合だから。

    ラウンジ・エト・オランジュって結構名が知れた店よ。
    この間レコード屋に無理矢理押し付けられた
    「女子力がアップするカフェ100」という本にも載っていたのを見たわね。
    …まあ、その愚昧で軽薄な雑誌はどうでもいいのだけれど。
    この辺りでは珍しく、本格的に修行した
    腕のいいパティシエールがいることは確かだわ。

    良い話じゃないかしら、喫茶店。
    良かったわね…。



  • 2013年10月09日
    凛よ。

    今日、学校帰りにシャノワールを覗いてみたら
    随分と賑わっていたわね。

    私はこの店で他人を気にせず
    喫茶店が淹れた珈琲を飲みながら
    静かに読書をするのが好きなのだけれど…
    今日は少し目に付く事があったわ。

    ちくわパフェが流行っていると聞いただけで来店してきて
    スマートフォンなどで画像だけを撮り
    「よし、ツイート完了!こりゃRTもらったな」などと言って
    肝心のちくわパフェには殆ど口につけずに、すぐに退店していく…
    そういった、ソーシャルメディア上での
    一時的な自己顕示欲を満たすだけに
    ちくわパフェを利用している無見識で鄙劣な者達が散見されたわ。
    きっと何処からか噂を聞いて因幡あたりから来たのでしょうね…。

    ちくわパフェというものは喫茶店が心を込めて作っているものなの。
    それは彼女の優しい性格から滲み出るもてなしと思いやりの心であり
    今までの全ての苦労を乗り越えてきた彼女の強さの証でもあるのよ。
    それを無下にしているなんて、許すまじき蛮行よ…。

    今後、そういった愚昧な者がいたら私が全て滅ぼすから。



  • 2013年10月11日
    凛よ。

    何故このような非道い目にあったのかしら…。
    そもそも私はギターを弾いていただけのはずよ。

    昨日、私の部屋に来た洋服屋が曲を作りたいと言うから
    いつものようにキューベースのファイルを開いて
    この間少し録った洋服屋のベースに合わせながら
    私はギターをトラックに録音していたわ。
    その時に何か後ろでゴソゴソと洋服屋がしていたけど
    ヘッドホンをしてギターを演奏していたので気にしていなかったわ。

    それで…1コーラス分のギターを入れて
    聴いてもらおうと思い振り向いたら低級なサキュバスのような品のない笑みを浮かべ
    黒いドレスを私に広げて見せている金髪屋がいたわ。

    はぁ…。着ないわよ…貴方の前では。

    とだけ私は言ってパソコンの画面に向き直って
    録音したギターにEQ処理などをして音質を整えていたのだけど
    背後から感じる金髪屋の執拗な巧言令色な振る舞いが
    いい加減に煩わしく、面倒になってきたので
    仕方なく一回だけという約束で金髪屋の前でドレスを着てみたわ…。
    でも、鏡に映った自分の…は、恥ずかしい姿を見てすぐに我に返り
    このような恥辱に甘んじている必要性は全く無いと考え
    即座に着替えようとしたら金髪屋に強引に止められたわ。

    その後、あの金髪ギャル屋が低俗極まりない言葉を私に捲し立てるように言いはじめ
    挙句の果てには持っている携帯で画像を撮ろうとしていたので
    さすがに我慢ができず、その愚行をやめさせようとしたところ
    ドアが突然開いて丁度そこにレコード屋がいたのよ…。

    そ、その後は全く記憶が無いわね…。



  • 2013年10月15日
    凛よ…。

    今日は雨音が心地良いわね…。

    でも台風が来ているようだから気をつけなくてはいけないわ…。
    この商店街は只でさえ老朽化した建物が多いから少し心配だわ。

    それよりも…。
    何故レコード屋はさっきからずっと私の部屋にいるのかしら…。

    りんちゃん怖いよっ!
    台風だよっ!ハリケーンだよ!ディザスターだよっ!
    と意味不明な言葉を言いながらやって来てかれこれ2時間が経つわ…。

    ヴァニタスに書かれている髑髏のような…
    まるで世界が終焉を迎えた後のような大げさな顔をして
    来た割りには、今ここでぐっすり寝ているのだけれど…。
    貴方、今世界で一番平和な顔をしているわよ…きっと。

    で…。
    困って電話で洋服屋を呼んだのだけれど
    なぜ、この金髪ギャル屋は釣られて一緒に寝ているのかしら…。

    二人とも起こしても全然起きないし。

    はぁ…。
    どうしたらいいのよ…これ…。
    本当に迷惑なのだけれど。

    仕方ないから
    二人が起きるまで雨音を聞きながら静かに読書でもしているわ…。



  • 2013年10月17日
    凛よ…。

    洋服屋。
    貴方には少し悪い事したと思っているわ…。

    でもこれはあの二人がどういう人間だとか
    何を言ったかとかそういう事は全く関係ないことなの。

    私は、誰に対してもそういう人間なの。
    何も今日に限った事では無いわ。
    自分の通う学校でも…ずっとそうよ。

    他人と馴れ合いをしたいとか
    気に入られたいとか、仲良くしたいとか…
    そういうものは私には一切必要ないし
    …求めてはいけない事だと分かっている。

    誰もが近寄ろうとしない冷たい人間。
    私は、それで良かったはずなのよ…。



  • 2013年10月18日
    凛よ…。

    私は嫌いじゃないわよ…レコード屋の絵。
    オディロン・ルドンを彷彿とさせて。
    貴方の発想には毎回驚かされるわ…本当に。

    それと、洋服屋。
    貴方私にメールを色々くれたけれど
    本当に余計なお世話を焼かないで頂戴…。

    でも…その…ありがとう。



  • 2013年10月22日
    凛よ。

    洋服屋と曲を作るってなった時は
    正直不安しか無かったけれど…
    そうね…中々良い曲になったとは思うわ。

    洋服屋は歌の方も少し上達したんじゃないかしら?
    私が厳しく指導した甲斐があったわね。

    でも、ラジオは厭よ…。