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Biography

  • 2014年02月03日
    凛よ…。

    誰よ…
    私のお店の前に大豆を大量に散蒔いたのは…。
    学校から帰った時に思い切り躓いてしまったじゃない…。
    私を衆目の前では、恥ずかしい姿にさせた罪は重いわよ…。

    はんこ屋…貴方は即刻この愚豆を片付けて頂戴…。
    今すぐよ…。

    それと、洋服屋。
    今年の恵方は東北東よ。
    貴方先刻に東京の方角を向いて
    一生懸命恵方巻きを頬張っていたけれど…

    それでは願いは叶わないわよ…。



  • 2014年02月04日
    り、凛よ…。

    ち、ちち、違うわよ。
    コスプレなんて愚昧なる行いを
    この私が、こ、好んで嗜む筈ないじゃないの…!

    これは喫茶店が…その…私のお家に来た時に…
    その…着ているのを見てみたいって言っていたから
    今日はお誕生日だし、本当に特別なのよ…
    だから封印していたものを…

    って、な、な、何してるのよ蛮行屋!!
    や、やめなさいよっ!



  • 2014年02月14日
    り、凛よ…。

    ちちちちちょっと、レコード屋!
    愚昧な事を此処に書かないで頂戴。

    それと、本当にか、勘違いしないで…。
    貴方がチョコ・ホララのチョコレートが欲しいって言ってたから
    し、仕方なくあげただけだから。
    い、言ったでしょう…。

    ほ、本当はお父さんにあげる予定だったのよ…。



  • 2014年02月18日
    凛よ…。

    ちょっと…き、喫茶店。
    内緒よって先刻言ったばかりじゃないの…。
    そ、そんなに、事細かに書かないで頂戴。

    でも…今日合わせた時の喫茶店の歌とギターの感じ。
    それを聴いた時の私の中で起きた心の機微…。

    おかしいわ…。封印するくらいの羞恥と嫌悪があった曲な筈よ…。

    喫茶店の演奏と歌を聴いた時に
    正直、何か凄く…良いと思ってしまったわ…。

    そうね…
    この曲を作った当時、私は中学生だったわ。
    その時は自分の作った曲を他人と一緒に演奏するなんて
    全く考えられない事だったし、ありえないと思っていた。
    この曲の歌詞のように
    世の中は蒙昧迷妄、飼いならされた愚昧な達で溢れている
    ならば孤高を良しとし、現世に踵を返し滅びを愛そうと。

    でも、こうやって私の曲が
    貴方達のような存在によって違うものに変われた…。
    或いは、私自身も…。
    もしかして、私はずっとそれを待ち望んで…

    …って!!

    ななな何を言っているのかしら、私は…。
    だ、大体、レ、レコード屋!
    貴方よ!貴方の、その、てててててててづくりチョコレート
    を食べて以来、調子がずっと変なのよっ!
    せ、せ、責任を取る事をつ、強く要求するわ…。



  • 2014年02月23日
    凛よ。

    今、窓を少し開けて本を読んでいたら
    レコード屋の方から洋服屋の歌声が聴こえてきたわ。
    どうやら風邪はなおったみたいね。

    それにしても…洋服屋らしからぬ歌ね…。
    いつもの自己顕示欲にあふれた自信満々な感じでは無くて
    なんだか素直でその、か、可愛らしいわ…。

    ああいう歌も歌えるのね…悪くないと思うわ。
    まあ、いつもの洋服屋を想像すると少しむずがゆいけれど。

    これもまたレコード屋の力なのかしら…。



  • 2014年02月25日
    凛よ。

    パンフレットを見る限り
    まるで在りし日のオリエント・エクスプレスのように
    豪華な列車だったわね…。

    九州にも『ななつ星』という豪華列車があるそうだけれど
    こちらの列車も同じくらい豪華なのではないかしら?

    何故私達の地域にそんな列車が運行するのか
    集客という点でも不思議なの事なのだけれど…
    どうやら倉野川の周辺を含めた大きなプロジェクトが動いているみたいね。
    由良の方にずっと立ち入り禁止している場所があるでしょう?
    あの場所、実は大きなタワーを建設しているみたいね。
    県全体の商業プロジェクトらしいわよ。
    きっとそれが関連していると思うわ…。

    何にせよ…ライブするからには
    最高の演奏をお客さんに見せる必要があるわね。
    曲が出来次第、練習再開よ。

    それと…あの曲を演奏するとは言ってないわよ…。
    喫茶店がやりたいというだけであって…。
    私は…まだ許可をしていないわ…。

    少し考えさせて頂戴。

    それと、レコード屋は風邪引かないように
    ち、ちゃんと暖かくして寝なさいよ…。
    寝る前に蜂蜜を入れた生姜湯を飲むといいわ。

    し、心配とかそういうのでは無く…
    貴方リーダーなのだから
    体調管理くらいきちんとできないと駄目ということだから…



  • 2014年03月03日
    凛よ…。

    はぁ…疲れたわ…
    ようやく全員無事に家に帰すことができたわ。
    レコード屋が最後まで帰らなくて、大変だったわ…。

    今日はひな祭りなので、町内みんなで集まって
    おいりというこの辺りの名産品のお菓子とか
    桜餅やちらし寿司を食べたのだけれど…

    全く…このバンドの連中と来たら…
    甘酒ごときで全員が酔うなんて…
    本当に愚昧極まりないわね…。

    レコード屋は私の顔を見ながらずっと笑っているし
    洋服屋は喫茶店に
    さきこぉ…やっぱりイブは作詞の才能ないのかなぁ…
    などと言ってずっと絡んでいるし
    当の喫茶店はそんなことないですよ…といいつつも
    洋服屋の膝の上ですやすや寝てしまうし
    はんこ屋に至ってはそのまま自転車に乗って行ってしまったわ。
    飲酒運転は犯罪よ…見つけるの本当に大変だったわ…。

    とりあえずこのままでは商店街の人達に迷惑かけるから
    私の部屋に一旦集めたけれど
    その後、全員が私の神聖なる部屋でそのまま寝てしまうとか…
    本当に世話が焼ける連中であきれるわ…。

    明日、きつくお説教しないと駄目ね。



  • 2014年03月08日
    凛よ。

    昨日今日と喫茶店がアレンジしてくれておかげで
    私の曲も思っていた以上に良くなったわ。
    これなら、衆目に晒しても大丈夫かもしれない…。
    正直言えば、まだ少し抵抗があるのだけれど…。

    ともかく明日、皆に聴いてもらって
    合わせてみようと思っているわ。
    ライブまであと10日だし、明日は集中して練習しましょう。

    それと、レコード屋と洋服屋の新曲の方も合わせるから
    今、ギターを少し弾きながら聴いているのだけれど…
    …その…聴いていてなんと言うか、は、恥ずかしくなるわ。
    私が男の子だったら君にこ、告白とかするのかな?とか…
    あ、貴方達はよくこんな言葉を恥ずかしげもなく歌えるわね…。

    ある意味…尊敬に値するわ…。



  • 2014年03月11日
    凛よ。

    洋服屋…。

    貴方…何をそんなに慌てているのよ。
    本当に滑稽すぎるわよ、見苦しい。

    大体、同郷である年上の女性と歩くだけなのに
    貴方は一体何を気にしているのかしら…。
    そもそもこれはいつものグッズ屋の軽薄な社交辞令じゃないの。

    それとも貴方また
    都会とか、イケメンとかいう
    極めて愚昧な言葉に惑わされてるのかしら。

    はぁ…
    貴方のその
    『ある種の言葉に流される愚昧な思考』は本当に心配だわ…。



  • 2014年03月13日
    凛よ。

    ラジオは無理ね。

    そもそも私は喋るのは……苦手よ。
    その上、喫茶店は聞き上手だとは思うけれど
    レコード屋のような進行役がいないと
    ラジオとして成立しそうもないわ。

    ジョン・ケージの4分33秒。

    録った結果は明らかにそのようなものになるわね。