16.第8話 起
【イナリ】
「みんな、大変! 早く戻ってきて!」
【ルキア】
「!?
待ってて、すぐ行く!」
【クララ】
「向こうで何があったの!?」
【ルキア】
「わかんない!
でもすっごい慌ててた!」
【レオン】
「じゃあ急いでもどらねぇとな……
って何だぁアイツは!?」
【グリム・アロエ】
「でっかぁーい!
あれもインフェノメナ?
なんかあっちが本命っぽい?」
【サンダース】
「こちらは囮だったと?
陽動とはやってくれる!」
【ルキア】
「イナリ! ムジナ!
大丈夫!?」
【イナリ】
「みんな!」
【ムジナ】
「僕たちは大丈夫ですが、
セイメイ様が……!」
【グリム・ルキア】
「なっ……消えかかってる!?
お袋!!」
【レオン】
「おい、ムジナ!
あのばかでけぇやつ、
インフェノメナだよな!?」
【ムジナ】
「えぇ、やつらの集合体です。
皆さんが応戦に出た後、こちらにも
小型の群れが現れあのような姿に」
【イナリ】
「あいつ、マキシブコードを直接狙って……。
セイメイ様は、それを護ろうとして
まともに攻撃を受けちゃったの」
【ハルト】
「やれやれ、自己犠牲精神の
大元はここだったか」
【マヤ】
「ちょっとハルト!」
【ムジナ】
「インフェノメナが群体となったことで、
その改変応力が増強されていても
不思議ではありません」
「セイメイ様がこのような状態でも
まだ存在されているのは、
不幸中の幸いと言っていいでしょう……」
【セイメイ】
「……ふふ、
なんとか踏ん張りましたよ」
【イナリ】
「セイメイ様!」
【セイメイ】
「世界を護るのが
賢族の務めですから……ね」
【イナリ】
「賢族とか私にはよくわかんないですけど、
無茶はしないでください!」
【セイメイ】
「イナリ……」
【ヴァネッサ】
「イナリさんの言うとおりです。
お務めは大切かも知れませんが……
家族は心配なんですよ」
【セイメイ】
「あなたは……」
「そうですね、気をつけましょう」
【グリム・マラリヤ】
「ひゃっ、こっち見ましたぁぁ!」
【マラリヤ】
「すっかり敵として認識されてるわね。
マキシブコードへの干渉を許したら、
きっと真っ先に私たちの存在を消してくるわよ」
【グリム・マヤ】
「させっかよ!
大見得切っといてポカしちまったのを
取り返してやんぜ!」
【グリム・ミュー】
「だいさんせーい!
で、どうするのだー?」
【ミュー】
「とりあえずは足止めの攻撃をどどーんと……」
【アイコ】
「あれぇっ! 動けない……よ?」
【グリム・ハルト】
「僕らまだ攻撃を受けてもないのに……!
どんなチートだよ!」
【グリム・メディア】
「ちょっとマズいんじゃなぁい?
あのおっきいの、今度こそ
マキシブコードを攻撃するつもりみたい」
【イナリ】
「兄様、どうしましょう!?」
【ムジナ】
「マキシブコードを護らねば……
しかしどうすれば……」
【セイメイ】
「イナリ、ムジナ……」
【イナリ】
「セイメイ様っ……!」
【セイメイ】
「賢族……世界の管理する者……の力を
一時的にあなたたちに……」
「あなたたちはわらわの子孫……
素質はあるはずです」
【ムジナ】
「セイメイ様、それはいったい……」
【セイメイ】
「時間がありません……
頼みましたよ……」
【イナリ】
「兄様……」
【ムジナ】
「あぁ、判る……何をすべきかが……」
【メディア】
「攻撃が!
イナリちゃん! ムジナさん!」
【グリム・ユリ】
「……万事休す!」
【イナリ】
「応えて、マキシブコード!」
【ムジナ】
「祖先が力、今ここに顕現せん!」
【カイル】
「な、何ともない……?
インフェノメナの攻撃がかき消された……?」
【リエル】
「あれは……!」
【黒セイメイ】
「――全ては無為」
「みんな、大変! 早く戻ってきて!」
【ルキア】
「!?
待ってて、すぐ行く!」
【クララ】
「向こうで何があったの!?」
【ルキア】
「わかんない!
でもすっごい慌ててた!」
【レオン】
「じゃあ急いでもどらねぇとな……
って何だぁアイツは!?」
【グリム・アロエ】
「でっかぁーい!
あれもインフェノメナ?
なんかあっちが本命っぽい?」
【サンダース】
「こちらは囮だったと?
陽動とはやってくれる!」
【ルキア】
「イナリ! ムジナ!
大丈夫!?」
【イナリ】
「みんな!」
【ムジナ】
「僕たちは大丈夫ですが、
セイメイ様が……!」
【グリム・ルキア】
「なっ……消えかかってる!?
お袋!!」
【レオン】
「おい、ムジナ!
あのばかでけぇやつ、
インフェノメナだよな!?」
【ムジナ】
「えぇ、やつらの集合体です。
皆さんが応戦に出た後、こちらにも
小型の群れが現れあのような姿に」
【イナリ】
「あいつ、マキシブコードを直接狙って……。
セイメイ様は、それを護ろうとして
まともに攻撃を受けちゃったの」
【ハルト】
「やれやれ、自己犠牲精神の
大元はここだったか」
【マヤ】
「ちょっとハルト!」
【ムジナ】
「インフェノメナが群体となったことで、
その改変応力が増強されていても
不思議ではありません」
「セイメイ様がこのような状態でも
まだ存在されているのは、
不幸中の幸いと言っていいでしょう……」
【セイメイ】
「……ふふ、
なんとか踏ん張りましたよ」
【イナリ】
「セイメイ様!」
【セイメイ】
「世界を護るのが
賢族の務めですから……ね」
【イナリ】
「賢族とか私にはよくわかんないですけど、
無茶はしないでください!」
【セイメイ】
「イナリ……」
【ヴァネッサ】
「イナリさんの言うとおりです。
お務めは大切かも知れませんが……
家族は心配なんですよ」
【セイメイ】
「あなたは……」
「そうですね、気をつけましょう」
【グリム・マラリヤ】
「ひゃっ、こっち見ましたぁぁ!」
【マラリヤ】
「すっかり敵として認識されてるわね。
マキシブコードへの干渉を許したら、
きっと真っ先に私たちの存在を消してくるわよ」
【グリム・マヤ】
「させっかよ!
大見得切っといてポカしちまったのを
取り返してやんぜ!」
【グリム・ミュー】
「だいさんせーい!
で、どうするのだー?」
【ミュー】
「とりあえずは足止めの攻撃をどどーんと……」
【アイコ】
「あれぇっ! 動けない……よ?」
【グリム・ハルト】
「僕らまだ攻撃を受けてもないのに……!
どんなチートだよ!」
【グリム・メディア】
「ちょっとマズいんじゃなぁい?
あのおっきいの、今度こそ
マキシブコードを攻撃するつもりみたい」
【イナリ】
「兄様、どうしましょう!?」
【ムジナ】
「マキシブコードを護らねば……
しかしどうすれば……」
【セイメイ】
「イナリ、ムジナ……」
【イナリ】
「セイメイ様っ……!」
【セイメイ】
「賢族……世界の管理する者……の力を
一時的にあなたたちに……」
「あなたたちはわらわの子孫……
素質はあるはずです」
【ムジナ】
「セイメイ様、それはいったい……」
【セイメイ】
「時間がありません……
頼みましたよ……」
【イナリ】
「兄様……」
【ムジナ】
「あぁ、判る……何をすべきかが……」
【メディア】
「攻撃が!
イナリちゃん! ムジナさん!」
【グリム・ユリ】
「……万事休す!」
【イナリ】
「応えて、マキシブコード!」
【ムジナ】
「祖先が力、今ここに顕現せん!」
【カイル】
「な、何ともない……?
インフェノメナの攻撃がかき消された……?」
【リエル】
「あれは……!」
【黒セイメイ】
「――全ては無為」