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ストーリー

目次
17.第8話 結
【ヤンヤン】
「アレはおっかないセイメイ……?
 あの時の戦いを具現化したアルか!」



【黒セイメイ】
「ムジナにイナリ……
 ここは……」



【黒セイメイ】
「……なるほど、理解しました。
 あれがかつての変容の原因……」

「もはや過ぎしこと、
 意趣返しなどとは申しませんが……」

「またもや改変を起こそうというのなら、
 今度こそわらわは阻んでみせましょう」

「この世界を愛するわらわの思い、
 変わることなどありはしません!」



【ユリ】
「おぉ、動ける!
 あのセイメイのおかげ?」


【ラスク】
「あれって記録なんだよね?
 なんか意思を持って動いてるように
 見えるけど……」


【リック】
「単なる事象具現化ではないのか。
 賢族の力とやらは凄まじいな」


【グリム・レオン】
「よぉ、久しぶりだな。
 アンタにとってそうかは知んねぇけどよ」


【黒セイメイ】
「あなたたちも息災のようですね」


【グリム・ルキア】
「いや? あぶないとこだったさ」


【セイメイ】
「力を貸してくれますか?
 皆であのひずみを消し去ってやりましょう」


【グリム・セリオス】
「御意!」


【黒セイメイ】
「皆、思いを強く持つのです。
 あなたたちの中にある
 変わらぬ思い、変わらぬ願いを!」


【レオン】
「変わらぬ願い、か!
 だったら簡単だぜ!」

「俺は!
 親父を超える大賢者になってみせる!」

「うぉぉぉーーーーーーっ!」


【アロエ】
「あたしも早く立派になって
 お父さんとお母さんを助けたい!」

「むーーーーーっ!!」



【ルキア】
「私だって泣いてる子を助けられるような
 大賢者になるんだ!」

「その夢をかなえるまでは
 消されちゃうなんてゴメンだから!」

「はぁぁぁーーーーーーっ!」


【セイメイ】
「ふふ、頼もしいですね。
 では参りましょう」



【セリオス】
「僕たちは変わらぬ思いを胸に
 変わっていく!」


【シャロン】
「それをあなたなどに
 歪ませはしませんわ!」



【レオン】
「俺たちの!」


【ルキア】
「私たちの!」


【オーラ・イナリ&ムジナ】
「未来を!」


【黒セイメイ】
「舐めないでもらいましょう!!」



【セイメイ】
「終わりましたか……」


【黒セイメイ】
「あらあら童女の頃の姿とは……。
 ふふ、懐かしい」


【セイメイ】
「案外と早くあなたの力を
 借りることになってしまいましたね」


【黒セイメイ】
「では力を貸しついでに、もう少し」



【黒セイメイ(半透明)】
「これで、あなたの失われた力も
 いずれ戻りましょう」

「この世界、頼みましたよ……」


【セイメイ】
「ありがとう……」



【セイメイ】
「ヴァルアドス殿、
 此度の騒動は一旦落ち着きました」


【校長】
「それは何よりです。
 しかし、根底がマキシブコード自体に
 起因したものであるとなると……」


【セイメイ】
「えぇ、再び起こり得るかも知れません。
 しかし、原因は判ったのです。
 時をかければ歪みも正していけましょう」


【校長】
「御子孫は適性がおありだったようですな。
 いずれは彼らに役目を?」


【セイメイ】
「……役目を引き継げば、普通の生から
 外れることにもなります。
 それを強いるなど出来ませぬ」

「役目についてはゆっくりと話し、
 そして二人の判断に委ねます」

「わらわはまだまだ大丈夫です。
 頼もしき子らも居りますゆえ」


【校長】
「ふむ、判りました」


【セイメイ】
「幾度にもわたるこの世界へのご助力、
 若き魔法使いたちとヴァルアドス殿には
 まこと感謝の念に耐えません」


【校長】
「なに、我も己の役目を果たしたまで。
 礼には及びませぬ」

「さて、わが生徒たちを
 呼んでいただけますかな」


【セイメイ】
「えぇ、わかりました」



【ムジナ】
「お話は済まれましたか」


【セイメイ】
「えぇ」


【イナリ】
「セイメイ様が元気になられて
 ホントに良かったです」


【セイメイ】
「これも二人のおかげです。
 わらわが託した力、上手く使ってくれました」


【ムジナ】
「あのお借りした強大な力……
 頼もしく、同じくらい恐ろしくもありました」

「陰陽や魔法の研究は心踊るものですが……
 力を振るう責務を改めて痛感しました」


【セイメイ】
「貴方が力に対し、
 そのように考えることを嬉しく思います」

「とはいえ、少々真面目が過ぎますね。
 それではいつか折れてしまいますよ」

「イナリ、ムジナを支えてあげてくださいね」


【イナリ】
「は、はい! それはもう!」


【セイメイ】
「ところでムジナ、忘れていませんか?」


【ムジナ】
「何をでしょうか」


【セイメイ】
「いつかの宿題、
 わらわの呼び方のことですよ」


【ムジナ】
「は、はぁ……それですか……」

「正直なところ、『セイメイ様』以外に
 思いつかないのですが……」


【セイメイ】
「この童女の姿にふさわしい
 呼び方というものがあるでしょう。
 イナリならどうですか?」


【イナリ】
「え!?
 えっと、そうですね……」

「……セイメイちゃん?」


【セイメイ】
「あら、良いですね。
 ではムジナも」


【ムジナ】
「は、はぁ。それでは……
 セイメイちゃ……」

「セイメイ……ちゃ…………」

「申し訳ありません!
 やはりセイメイ様はセイメイ様です!」


【セイメイ】
「あらあら、貴方は本当に
 真面目が過ぎますね」


【ムジナ】
「どうか、そのあたりでご勘弁を……」


【イナリ】
(あの冷静な兄様が
 あんなに困るなんて……)

(……いい!
 参考にしよう!)



【セリオス】
「校長先生、全員集合しました」


【校長】
「うむ、皆長きに渡る務めご苦労であった!
 トーキョーの地は、アヴェノ殿たちに
 お任せしてよかろう」


【ユウ】
「ってことは……」


【校長】
「暁の賢者たちよ、帰還を命ずる!」


【ユリ】
「おぉー!
 いやー、元の世界に戻るのも
 随分久しぶりに感じるね!」


【ガルーダ】
「ははは、早く帰って来い!
 俺のシゴキが待っているぞ!」


【タイガ】
「あの、センセ、帰りたなくなること
 言わんといてもらえます?」


【グリム・ルキア】
「いよいよお帰りかい」


【ルキア】
「そうみたい。
 私たちが居なくなって
 ホントに大丈夫かな~?」


【グリム・ルキア】
「言ってくれるじゃないか。
 そら、アレだ。
 あんたにあるものはあたしにもある」


【ルキア】
「私にあるものはあんたにもある!
 うん、それは変わらない!」


【グリム・ルキア】
「あぁ」


【ルキア】
「じゃあ、またね!」

END


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