• LINE
  • X
  • Facebook
  • e-amusement TOP
e-amusement

menu

グリム・ルキア1回目A

ルキア、アイコたち一行はクサビがあると思しき土地の調査をしていた。


ルキア
「なんか夏のわりに涼しいねー」

アイコ
「あー、確かにそーかも!」

メディア
「でも、水分補給は忘れちゃダメよ?
 はい、お水」

ルキア
「ありがと、メディア」

ムジナ
「気を抜かないでくださいね。
 この場所のクサビは今までより、
 放置されていた時間が長いですから」

イナリ
「その調査もあって、
 兄様がわざわざ一緒に来てるんだから、
 しっかりしてよね」

アイコ
「はいはーい。
 でも、逆に見つかりやすくて良かったね」

ムジナ
「…………」

イナリ
「どうかされたんですか、兄様?」

ムジナ
「簡単に見つかり過ぎな気がして。
 隠すわけでもなく、こんな街中に
 クサビを置くなんて」

メディア
「じゃあ、罠だって言うの?
 ……そういえば、グリムは
 いないみたいだけど」

ルキア
「どっちでもいいじゃん。
 罠でもなんでも
 壊さなきゃいけないんだしさ!」

アイコ
「あっ! ちょっと、ルキア!」

ルキア似の少女
「はあああぁっ!」

クサビに近づくルキアは突如放たれた攻撃に慌てて飛び退いた。

ルキア
「うわぁっ!?」

メディア
「ルキアちゃん!」

ルキア
「ぎ、ギリギリセーフ!
 もう、あっぶないな!
 いきなりなにするの!」

ルキア似の少女
「あーあー、外れたか。
 仕留めたと思ったんだけどねぇ」

ルキア
「うわっ!?
 あれ、もしかして……わたし!?」

ルキア似の少女
「ほう、随分勘がいいじゃないか。
 オリジナルとあたしたちは
 通じるところがあるのかもね」

ルキア
「通じるって……そんなに似てる?」

ルキア似の少女
「はっ、たるんだ顔しくさって。
 あたしはあんたみたいな
 甘ちゃんじゃあないけどね」

アイコ
「これって、ルキアのエボルグリムが
 クサビを守ってるってことで
 いいんだよね?」

ルキア似の少女
「ああ、そうだよ。建前はそうだ。
 あの御方のため、あたしたちは戦う」

ルキア
「あの御方って、誰なの?」

ルキア似の少女
「あんたたちが知らなくていいことさ。
 どうせ会うことなんてない」

メディア
「えぇ!?
 それってどういうこと!?」

ルキア似の少女
「あんたたちはここで負ける。
 だからクサビを守るのはついでみたいなもんさ。
 あんたたちと戦う、ついでだよ」

ルキア
「わたしたちと……戦う?」

ルキア似の少女
「ああ、あんたらは身内の仇だ。
 あたしの手でケジメをつけなきゃいけない!」

ムジナ
「身内……
 エボルグリムたちも
 そんな風に考えるのか?」

イナリ
「本当に、私たちの知ってるグリムとは
 違うみたい……」

アイコ
「わたしたちだって倒したくて
 倒したわけじゃないし!
 そんなの逆恨みじゃん!」

ルキア似の少女
「黙りな!
 そっちの都合なんて聞いちゃいないよ!」

ルキア
「……っ!?」

ルキア似の少女
「これ以上、好き勝手にはさせないよ!
 覚悟しなっ!」

啖呵を切るルキア似の少女から瘴気が膨れ上がり、彼女は巨大な牝牛へとその姿を変えた。

©2024 Konami Amusement