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グリム・アロエマラリヤ2回目A

トーキョー近郊を調査するヴァニィたちのもとへと瘴気を纏った気配が近づいてくる。


ヴァニィ
「来た来たーッ、来ましたよ!
 グリムのアロエさんとマラリヤさんが接近中です!」

マラリヤ
「ふ……飛んで火に入る夏の虫。
 かかってくるがいいわ」

アロエ
「あたしたちも今までのあたしたちじゃないもん!
 今度はちゃんと封印できるよ!」

マラリヤ
「もちのろんろん」

レオン
「なんかあっちのマラリヤはおとなしいんだってな。
 ちょっと面白そうだぜ」

アロエ
「レオンくん……そういう問題じゃないから」

マラリヤ
「反省しなさい」

ヴァニィ
「確かにデリカシーに欠ける発言でしたね!」

レオン
「えぇ!? 俺が悪いのかよ!?」

大きな音を立ててグリム・アロエが、次いでグリム・マラリヤが地面へと降りたった。

グリム・アロエ
「やっほー、オリジナル! 久しぶりだね♪」

グリム・マラリヤ
「お、お久しぶり……です」

レオン
「おお、本当になんか雰囲気違うな!」

アロエ
「レオンくん……」

マラリヤ
「空気読みなさい」

グリム・アロエ
「なぁんだ、今日はレオンおにいちゃんかー。
 あたしと遊んでくれる?」

レオン
「おう! 一発ぶちかましてやるよ!」

グリム・アロエ
「あははっ!
 それ、こっちのレオンおにいちゃんとそっくり!」

ヴァニィ
「こっちのというと、以前アラクラヤマで戦った、長髪のレオンさんですね」

レオン
「似てる似てないなんて関係ないぜ!
 俺たちはトーキョーを守るんだ。
 な、みんな!」

アロエ
「うん! 好き勝手に暴れさせたりしない!」

マラリヤ
「言われなくとも」

グリム・アロエ
「またそんな殺気立っちゃってぇ。
 怖いよー。ねー、マラリヤちゃん」

グリム・マラリヤ
「そ、そんなに怖くないと思うけど……」

グリム・アロエ
「こ・わ・い・よ・ねー?」

グリム・マラリヤ
「ひぃ……!?
 こ、怖いです……」

グリム・アロエ
「よしよし。
 それじゃあ、こーんな可愛いあたしたちを怖がらせる人たちには、お仕置きするよ!」

ヴァニィ
「おーっと、グリム側からの宣戦布告!
 これは熱いバトルスタートの合図かぁ!?」

アロエ
「実況してる場合じゃないよ、ヴァニィちゃん!
 一緒に頑張ろう!」

ヴァニィ
「これは申し訳ありません!
 承知いたしました!」

マラリヤ
「獅子は我が子を千尋の谷にドロップキック……
 私を元にしているなら、それなりの試練を覚悟なさい」

レオン
「覚悟しやがれ!
 遊びだって舐めてかかると、あっという間だぜ!」

グリム・アロエ
「本当、戦うことばっかしか頭にないのね……
 ざーんねんなひと」

グリム・マラリヤ
「い、言い過ぎだと思うけど……でも、強そうだね」

グリム・アロエ
「あたしたちならだいじょーぶだいじょーぶ♪
 さ、あたしたちがオリジナルになっちゃお!」

グリム・マラリヤ
「……うん!」

アロエ
「そんなこと、絶対にさせないんだから!」


グリム・アロエ
「強情だなぁ♪」

濃い瘴気をまとったグリム・アロエとグリム・マラリヤは巨大なグリムへとその身を変える。
羽ばたく蝙蝠の首に絡みついた蛇がちろちろと赤い舌をのぞかせた。

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