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グリム・ユウ1回目B

グリム・ユウと対峙する3人。
しかし圧倒的な力を前に形勢は次第に押されていく。

ユウ
「あの子、強い……」

シャロン
「さすがに断言するだけありますわね。
 凄まじい力ですわ」

ラスク
「これ、三人がかりでも
 かなり危なくない!?」

サツキ
「みんな、態勢を立て直して!」

ユウ
「でも……!」

サツキ
「お姉ちゃんの言うことを聞いて!」

ユウ
「嫌だ! このまま放ってなんて
 おけないよ……!」

サツキ
「……え、ユウ?」

突如グリム・ユウはもとの少女の姿に戻る。

サツキに似た女性
『あらあら、嫌われちゃったわねぇ。
 だったら、あなたも
 こっちのコになってくれる?』

グリム・ユウ
「お姉様っ!?」

ユウ
「それもごめんだよ!」

サツキに似た女性
『なんですって……?
 どうして……?』

グリム・ユウ
「そうよ! 足掻くのが精一杯なのに、
 お姉様の言うことを聞かないなんて!」

ラスク
「いやいや、そうなるのが
 許せなかったんじゃ……」

グリム・ユウ
「……ッ! それはそれ!
 これはこれっ!」

シャロン
「論理がめちゃくちゃですわね……でも、
 グリムの姿でなくなった今がチャンス。
 一度退きましょう!」

ラスク
「そうだね。はぁ!」

ラスクが撤退の隙を生み出すための呪文を詠唱。周りに魔法陣が広がり空間がゆがみ始める。

シャロン
「行きますわよ、ユウさん!」

ユウ
「あ、うん!」

グリム・ユウ
「あぁ!? 逃がさないっ!」

あわててグリム・ユウが攻撃を放つ。しかし・・・

シャロン
「させませんわ!」

シャロンが唱えたシールドが攻撃を弾き、その瞬間3人の姿が消えた。

グリム・ユウ
「ごめんなさい、お姉様……
 逃げられました」

サツキに似た女性
『ふふ……うふふふふ』

グリム・ユウ
「お、お姉様?」

サツキに似た女性
『あっちのユウがますます
 欲しくなっちゃった……。 ねぇユウ、
 お姉ちゃんに協力してくれるわよね?』

グリム・ユウ
「……お姉様が、そう望むなら……」


間一髪、危機を逃れた3人はサツキと今後のことについて話し合っていた。

サツキ
「状況を多少整理した方が良さそうね」

シャロン
「ええ、サツキ先生に同意しますわ。
 そもそもエボルグリムとは、
 なんなのでしょう」

サツキ
「ムジナくんにも意見を聞いてみたんだけど、
 何かのテストなんじゃないかって
 話になったの」

ラスク
「テスト? それってなんのさ?」

サツキ
「エボルグリムの攻撃は魔法と同質のもの。
 であればマナを瘴気に変換するクサビとは、
 逆の性質を持っていることになる」

シャロン
「なるほど。クサビはあくまで
 エボルグリムの動力の確保が目的であり、
 それを運用することが真の目的と?」


サツキ
「可能性のひとつだけどね。
 だけど、そうだとしたら
 一体誰が何のために……」

ユウ
「なんだろうと関係ないよ。
 エボルグリムを作ったやつは
 絶対許せない!」

ラスク
「……ユウ?」

ユウ
「他人の目的のために勝手に生み出されて、
 しかも悪いことに利用されてる。
 こんなのおかしいよ……」

サツキ
「……ユウは、優しいわね」

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