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グリム・サンダース1回目A

アラクラヤマに向かったレオンたちとは別に、セリオスもまた瘴気の調査に当たっていた。

~トーキョー、ナナイロブリッジ付近~


サツキ
「良かった、繋がった!」

セリオス
「サツキ先生?
 急な連絡ですね。何かあったんですか?」

サツキ
「ええ。トーキョーに向かって、高速で接近する瘴気の反応があります」

サツキ
「レオンくんたちから報告のあった、人型のグリムかもしれません。
 セリオスくんも向かってもらえますか?」

セリオス
「承知しました。すぐに向かいます」

サツキ
「近くにいる他のみんなにも応援を頼んでいますから」


~ナナイロブリッジ~
サツキの指定した箇所に到達したセリオスを待っていたのは、マラリヤをはじめとする仲間たちとサンダースに似た大男だった。


マラリヤ
「……あら、来たのね」

ヤンヤン
「おー、心強いアル!」

サンダース
「戦力としては十分であるな!」

セリオス
「なるほど、これが人型のグリムか。
 報告にあったレオンではなく、この個体はサンダースをモデルにしているようだな」

サンダース似の大男
「だっはっは! どんなもんじゃい!!」

大男は豪快に笑うと、魔法の様なものを放ち攻撃をしてきた。

ヤンヤン
「……魔法アル!?」

マラリヤ
「確かに魔法によく似ているわね。 五十歩百歩ってところ?」

セリオス
「意味が違うだろう……。
 もしかすると、こいつは僕たちのコピーのようなものなのかもしれない」

サンダース
「なるほどな。しかし、我輩たちをモデルにするとはわかっている相手のようであるな。
 強敵に違いない!」

ヤンヤン
「ヤンキーアル! カツアゲしそうアル!」

サンダース似の大男
「どっせいっ!」


大男は掛け声とともに再び強力な攻撃を放つ。


セリオス
「本来こちらの世界はマナが薄く、魔法自体がほとんど使えないはず……。
 それにも関わらず、あの魔法のような攻撃……まったくイレギュラーな状況だな。
 どうなっているというんだ」

サンダース似の大男
「だっはっはっは!
 ここはクサビを打ち込む場所にちょうどエエわい!」

ヤンヤン
「クサビ……それってなにアル?」

セリオス
「クサビは物を固定する杭のような道具だ。
 恐らく、各地で瘴気を発生している物体のことだろう」

サンダース似の大男
「おんどれら、ゴチャゴチャうるさいのう!!
 文句があったらかかってこんかい!!」

大男は暁の賢者たちの困惑をよそに、なおも攻撃を続ける。

ヤンヤン
「あわわ!無差別攻撃アルヨ!?」

サンダース似の大男
「ワシはこのトーキョーを治めるため、全力を尽くすと決めたんじゃい!
 邪魔する奴ァ、容赦せんで!」

マラリヤ
「あらあら、ずいぶん乱暴なのね」

セリオス
「おかしな格好だが、力は本物のようだな。
 しかし、僕の前に立ったのが運の尽きだ」

サンダース
「殲滅されるのは我輩か偽物か……
 はははははは!面白いではないか!」

サンダース似の大男
「ワシの歴史におんどれらの名前、刻んだるわ!
 はあぁぁぁぁぁぁ!!」

大男の気合とともに瘴気が膨れ上がり、彼はその姿を巨大な牡牛へと変えた。

ヤンヤン
「でっかいアルーーーー!?」

セリオス
「溢れ出る瘴気とマナ……レオンたちが倒しきれなかった相手だ。
 油断をするなよ!」

マラリヤ
「今までにないタイプのようね。あんな態度を取るだけあるわ」

サンダース
「我輩の姿からグリムに変身するとは!
 では、こちらも分析させてもらおうか!」

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