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グリム・ヤンヤンラスク2回目A

シューキュウのクサビの下で、グリム・ヤンヤンとグリム・ラスクは
満足そうにくつろいでいた。

グリム・ヤンヤン
「……ふふ。
 グリモワール、なかなか楽しいアイテムアルね」

グリム・ラスク
「ま、あの御方が褒めてくれたし?
 手に入れた甲斐はあったな」

グリム・ヤンヤン
「おや、お客様のようアルよ?」

ヴァニィ
「み、見つけました、そこのふたり!」

グリム・ラスク
「なんだ、お前か。
 また捕まりに来たのか?」

ヴァニィ
「ヤンヤンさんとラスクさん、マヤさんのグリモワールを返してください!」

グリム・ヤンヤン
「……ワタシたちから、宝物を奪い取ろうなんていい度胸アル」

グリム・ラスク
「しかもひとりで来るなんてな。
 いいぜ、相手してやるぜ!」

グリム・ヤンヤン
「ワタシたちから奪うか、お前が奪われるか。
 これは楽しい戦いになりそうアルな♪」

ヴァニィ
「ちょ、ちょっと待ってください」

グリム・ラスク
「ん? なんかまだ言い足りないのか?」

ヴァニィ
「わ、わたしは一人で、そっちは二人。
 そのハンデとして、グリモワールを最初に渡してくれませんか?」

グリム・ヤンヤン
「オマエもなかなか欲張りアルな!
 気に入ったネ! いいアルよ、もう、こいつの用は済んだアル」

グリム・ラスク
「ほらよ」

ヴァニィ
「ありがとうございます!
 確かにいただきました!」

グリム・ラスクからグリモワールとマイクを受け取り、深呼吸をするヴァニィ。
その瞳には、ハイテンションな輝きが戻っていた。

ヴァニィ
「では、はじめましょう!
 わたくし、一世一代の大勝負!
 さようなら!」

そう言うや否や、ヴァニィはエボルグリムたちに背を向け全力疾走を始めた。

グリム・ヤンヤン
「な!? どこにいくアルか!?」

ヴァニィ
「もちろん、逃げるんです!」

グリム・ヤンヤン
「はぁぁぁぁぁぁ!?」

グリム・ラスク
「まちやがれぇぇぇぇぇ!!」

ヴァニィ
「ひぃ……!
 追いつかないでいただけると助かりますー!」

追跡するもなかなか縮まらない距離に、エボルグリムたちは業を煮やす。

グリム・ヤンヤン
「そろそろ面倒臭くなってきたアル。
 派手なので決めるアルよ!」

ヴァニィ
「おっと、これは大技の予感!
 一か八かの賭けにでたのかー!?」

グリム・ラスク
「は? そんなわけ――」

ヴァニィ
「どうぞ!」

グリム・ラスクの一瞬の動揺を突いて、ヴァニィがグリモワールを放り投げる。
それは程なく仲間たちの手に収まった。

ヤンヤン
「ナイスアル!」

ラスク
「戦略的勝利だね!
 それっ!」

グリモワールを受け取ったヤンヤンとラスクが、反撃を開始する。

グリム・ラスク
「ぐあっ!? な、なんだと!?」

グリム・ヤンヤン
「い、いつの間にきてたアル……」

ヤンヤン
「ふふんっ、鍛え方が違うアル。
 ちょっと休めばこれくらい余裕アルよ!」

ラスク
「そっちが慢心しすぎなんだよね!」

グリム・ラスク
「うるせぇよ!
 何度だって奪い返してやるからな!」

マヤ
「元々はわたしたちのものよ。
 それを取り返しただけだもの」

ヤンヤン
「濡れ衣は晴らさせてもらうアルよ」

グリム・ラスク
「やっちまうぞ、ヤンヤン!
 今度は全部奪ってやるぞ!」

グリム・ヤンヤン
「ふっふっふ。その身体に教えてやるアル。
 お前たちが搾取されるだけの貧乏人ってことを!」

暁の賢者たちに出し抜かれたエボルグリムたちは、
雪辱とばかりに再び合体グリムへと身を変える。

グリム・ヤンヤン
「今度はそう簡単に許さないアル。
 その身体で返してもらうアルよ!」

ヤンヤン
「なら、身体で返してやるアルよ!
 お前たちが受け取りきれるかどうか試してやるアル!」

ラスク
「僕のものは僕のものだからね。
 お前たちに渡すものなんてなにひとつないよ!」

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