• LINE
  • X
  • Facebook
  • e-amusement TOP
e-amusement

menu

グリム・セリオス2回目A

~不可思議な空間~

グリム・セリオス
「ふふ……くははははははッ!!
 そう、これで全ての準備は整った!」
「これはこの私こそが絶対なる忠誠者であるという証。
 唯一絶対である方法!」

???
「……素晴らしいね、セリオス」

グリム・セリオス
「はっ! ありがたきお言葉」

???
「ようやく、瘴気で世界は満たされる。
 長きに渡る宿願が叶えられようとしているのだね」

グリム・セリオス
「全てはそのために」



~トーキョー、ナナイロブリッジ付近~
幾度と無くエボルグリムたちが襲撃をかけた場所を、レオンたちは警戒してまわっていた。

レオン
「しっかし、月のない夜っていうのは、なんかこう違うよな」

ルキア
「あ、なんかわかるかも。
 ちょっと不思議な感じするよね」

シャロン
「お二人とも、気を抜きすぎですわよ。
 前回襲撃してきたというエボルグリムなら、この新月に現れる可能性が高いですわ」

レオン
「なるほどな。 そういうもんか」

ルキア
「確かに暗い方が強いなら、こういうときを狙ってくるよね」

シャロンの推測を証明するかのように、攻撃魔法が一行を襲う。

シャロン
「――ッ!? 来ましたわね!」

グリム・セリオス
「待たせたなぁ、諸君!
 今日この時を待ち侘びたぞッ!!」

レオン
「いけすかねぇな!
 俺たちがぶっとばしてやるぜ!」

グリム・セリオス
「顔が同じなら言葉も同じか。
 実につまらん!!」

レオンを一瞥し、グリム・セリオスは吐き捨てるように呟いた。

ルキア
「今のってエボルグリムの方のレオンのことかな?」

シャロン
「でしょうね。
 まだあちらのレオンさんは封印できていませんから」

グリム・セリオス
「オリジナルの姿が見えんな。
 先日の借りを返せないのは残念だが、まぁいい。
 ふんっ!!」

ルキア
「そんなの当たんないよ!」

グリム・セリオスの攻撃を難なく避けたルキアだが、
その背後をめがけ襲い掛かるものがあった。

シャロン
「ルキアさん、後ろからなにか来ますわよ!」

ルキア
「えぇ!?」

シャロンの警告に、ルキアはとっさに回避行動をとる。
そこにはグリム・レオンの姿があった。

グリム・レオン
「ハッ! どうやらそこそこやるみてぇだなぁ!」

グリム・セリオス
「遅いぞ、レオン。
 あの御方を侮辱するつもりか!?」

グリム・レオン
「知ったことかよ!
 オレはオレだ。 誰かの指図なんて受けねぇ!!」

グリム・セリオス
「相も変わらず、よく吼える。
 まぁよかろう、来たからには少しくらいは役に立ってみせてみろ!」

軽い口論の後、エボルグリムたちは二手に別れ襲い掛かってきた。

レオン
「久しぶりだな、もう一人の俺!」

グリム・レオン
「オレを同列に語るなよ、人間風情がッ!」

シャロン
「三人でこの二体を相手にするというのは、かなりまずい状況ですわよ!」

グリム・セリオスは巨大な鷲へと姿を変え、
強力な攻撃を続けざまに周囲へと撒き散らした。

ルキア
「やばいよ!
 これじゃトーキョーを守ってる結界が!」

グリム・セリオス
「全て壊れてしまえぇぇぇぇぇぇ!!」

止めとばかりにグリム・セリオスが一撃を放つと、
砕けるような音が辺りに轟く。

レオン
「結界に穴が空いちまった!?」

グリム・レオン
「余所見してる場合じゃないだろうがッ!!」

レオン
「ぐっ!?」

???
「セイクリッドライト!」

混乱した事態に突如、攻撃魔法の掛け声が響き渡った。
グリム・レオンは自分を狙ったそれをかわし、
レオンも相手からいったん距離をとった。

セリオス
「何をしているんだ、君たちは」

ルキア
「セリオス!」

セリオス
「ムジナ、イナリ。
 想定通りだ、修復を頼む」

ムジナ
「はい。任せてください」

イナリ
「ふっふーん。
 私と兄様ならちょちょいのちょいだよ!」

セリオスは同行したムジナとイナリに指示を出すと、
苦戦していた仲間たちに向き直った。

セリオス
「レオンは引き続きエボルグリムの相手を。
 出来るな?」

レオン
「へへっ! 当然だ!」

セリオス
「ふっ、任せたぞ。
 ルキア、シャロン、僕のサポートを頼む」

ルキア
「りょーかい!」

シャロン
「こちらも承知しましたわ」

セリオス
「では、行こう。 準備は完璧だ。
 あの贋作は、僕が倒す――」

セリオスの姿を認めると大鷲は、歓喜にも似た声を上げ襲い掛かってきた。

グリム・セリオス
「はははははは!! いいだろう、オリジナル!
 ここに、あの御方の宿願は果たされるゥゥゥ!!」

©2024 Konami Amusement