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グリム・アロエマラリヤ2回目B

ヴァニイ
「やりましたレオンさん!
 クリティカルヒットです!」

レオン
「よっしゃ、よろめいた!
 アロエ! マラリヤ! そっちは頼むぜ!」

アロエ
「うん! いくよ、マラリヤちゃん!」

マラリヤ
「わかったわ。 ほーい」

アロエとマラリヤがほぼ同時に放った魔法は光の奔流となって、グリムへと直撃した。

グリム・アロエ&グリム・マラリヤ
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ!!」

悲鳴と共にグリムは人間態へと姿を戻す。

グリム・アロエ
「これが本当のオリジナルの実力だっていうの?
 ……冗談、でしょ?」

グリム・マラリヤ
「……認めようよ、アロエ……オリジナルは、私たちより強いよ……」

グリム・アロエ
「いやっ! いやっ! いやっ!!
 だってあたしたちはいっぱい遊ぶんだもん。
 ぜーんぶ好き勝手にしていいんだもん!」

アロエ
「それって、違うと思う」

グリム・アロエ
「なによっ! オリジナルに何がわかるの!!
 あたしたちはニセモノ……なんだから!」

アロエ
「……それは…………」
「………………」

言いよどみ考え込んでしまったアロエを勇気付けるようにレオンは彼女の側で足を止める。

レオン
「アロエ、なんかあっても俺たちが助けてやる。
 だから、ちゃんと聞こえるところで伝えてやれよ。
 おまえの気持ちをさ」

アロエ
「……うん! ありがとうレオンくん」

スカートの裾を翻してグリム・アロエの元へと走り寄るアロエを見守りながらヴァニィが口を開く。

ヴァニイ
「レオンさんの優しいお気遣い!
 わたくし、なんだか感動してきました……!」

マラリヤ
「ふ……たまにはいいことするのね」

レオン
「たまにはって言われると、あんま褒められてる気しなくねぇか?」

一方、人間態へと戻ったグリム・アロエはすっかり意気消沈していた。

グリム・アロエ
「……やだ。このまま消えちゃうの……あたし。
 メディアちゃんみたいになっちゃう?
 やだ……やだよぉ……」

グリム・マラリヤ
「アロエ……。
 大丈夫、大丈夫だよ。 私、側にいるよ……」

グリム・アロエ
「マラリヤちゃん……」

アロエ
「聞いて! もうひとりのあたし!」

グリム・アロエ
「……っ!? な、なによっ!?」

アロエ
「あたしと、遊ぼう」

グリム・アロエ
「え?」

アロエ
「あたしもこのトーキョーで、
 見てみたいところも遊びたいところも、たくさんあるんだ」

グリム・アロエ
「そんなの……勝手にいけばいいじゃない」

アロエ
「あたしがわがまま言ったら、みんなに迷惑かけちゃうから……
 我慢してたの」
「でも、あなたを見てたら、あたしももっと素直になれたらなって思って。
 だから、あなたと一緒がいいな」

グリム・アロエ
「……………………」
「……オリジナルのあたしって、
 すっごくお人好しで、すっごく子供だね」

アロエ
「あなたが言うなら……そうかも」

グリム・アロエ
「それ約束してよね。今じゃなくて、いつか。
 絶対守ってよ?」

アロエ
「うん、ゆびきり」

マラリヤ
「それじゃあ、もし破ったら針千本飲ますわね」

アロエ
「マラリヤちゃん!?」

グリム・マラリヤ
「……じゃ、じゃあこっちもそれで
 ……計二千本」

グリム・アロエ
「こっちまで!?」

マラリヤ
「じゃあ、大人しく封印されてくれるってことね」

グリム・マラリヤ
「……はい。お騒がせしました」

レオン
「マラリヤはこっちのマラリヤと代わった方が……」

マラリヤ
「――黙らっしゃい」

マラリヤが投げつけた何かは風を切り、標的を違わずレオンへと直撃する。

レオン
「ぐほっ……」

ヴァニイ
「それではレオンさんはさておいて、ゆびきりの掛け声とまいりましょう!」
「ゆーびきりげんまん、うーそついたら――」

マラリヤ&グリム・マラリヤ
「針二千本のーます」

アロエ&グリム・アロエ
「ゆびきった!」

グリモワールから溢れた光が微笑むグリム・マラリヤと晴れ晴れとした笑顔で指を切ったグリム・アロエを包み込みグリモワールへと封じ込めた。

アロエ
「なんか、寂しい。
 でも、これがあたしたちのお仕事だもんね」

レオン
「だけどよ、こうやって守ったり、クサビを壊したりしてるだけで、
 トーキョーの問題って解決するのか?」

マラリヤ
「……ツンツン頭にしては中々鋭いことを。
 あと、『あの御方』というワードも、何回か聞いたけどいまだ不明」

アロエ
「まだまだ、わからないことだらけ……」

ヴァニィ
「では決まりましたね!
 次回は、『あの御方』の謎に迫るしかありませんっ!」

レオン
「よっしゃ、俺たちでやってやろうぜ!」

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