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グリム・シャロン2回目B

グリム・シャロン
「Aaaaaaaaaaaーー!!」

レオン
「おりゃあああああ!!」

雄たけびを上げる巨大な女王蜂と相対する一行。
レオンが攻撃を仕掛けるが、ダメージを通った様子は見られない。

グリム・シャロン
「Uuuuuuuuuuuーー!?」

シャロン
「……ッ!?
 やはり、倒しきれるものでは……!」

リエル
(わたしに……今、わたしにできること。 絶対にある!
 もっともっと考えるんだ……)

リエルが必死に思考をめぐらせていると、ポケットのグリモワールが輝き始めた。

リエル
「これは……?
 もしかして、封印したグリムの……」

グリム・シャロン
「……あ、れ? どう……し……?」

シャロン
「リエルさんのグリモワールの輝き……あれはマナではなく、瘴気?」

レオン
「アイツの動きが止まったぞ!」

メディア
「チャンスってこと? 攻撃、しちゃっていいの!?」

シャロン
「――いえ。 あとのことは、わたくしとリエルさんに任せてもらえますか?」

レオン
「おう、わかった」

メディア
「お願いね!」

シャロン
「ええ!」

シャロンとリエルがグリム・シャロンに近づく。
グリム・シャロンは巨大な蜂から人間態へと姿を変えた。

リエル
「戻った……? もしかして、あなたのおかげ?」

リエルの問いかけに応えるようにグリモワールが光を発すると、
それに気づいたグリム・シャロンが顔を向ける。

グリム・シャロン
「ああ……あなたは、そこに……いるんですの?」

リエル
「います……! ここに、いますよ!」

グリム・シャロン
「あ、あぁ……懐かしい……」

グリム・シャロンはリエルの言葉には応えず、
グリモワールの光を見つめ虚ろにつぶやくだけだった。

リエル
「聞こえて……ない?」

シャロン
「暴走が原因で精神が不安定になっているのかもしれません」

リエル
「だったら、どうすれば!」

シャロン
「方法はひとつ――
 封印するしかありませんわね」

リエル
「でも、もう一度……もう一度だけ、
 会わせてあげられないですか?」

シャロン
「リエルさん……それは……」

リエル
「わたしだったら会いたいです!
 シャロンさんは……お嬢様はどうなんですか!」

シャロン
「そんなの……そんなのわたくしだって、
 同じに決まってるではありませんの!」

グリム・シャロン
「……………………」

シャロン
「でも、グリムを復活させることはできません。
 結局できるのは……近くにいさせてあげることですわ」

リエル
「わかり……ました……。
 せめて、わたしのグリモワールを近くに……」

シャロン
「ええ……そうさせてもらいます」

グリム・シャロン
「いますのね……そこに」

シャロン
「封印する前に……あなたに謝らせてください。
 わたくしはあなたたちエボルグリムを、ただの敵だと思っていました」

シャロン
「でも……わたくしたちと同じでしたのね。
 だから、約束します。仲間を――リエルさんをもっと、ずっと、大切にする……と」

シャロンは約束の言葉を口に、自らのグリモワールを掲げる。
グリム・シャロンは柔らかな光に包まれ、静かに封印されていった。

リエル
「うぅ……」

シャロン
「行きましょう、ここは危険ですわ。
 クサビが崩れてきています」



暁の賢者たちがその場を後にしたとき、
崩壊したクサビがあった場所を静かに見つめる者があった。

グリム・レオン
「ハッ……なんだ、簡単に行っちまいやがって」
「これで残るはオレひとり……
 あいつがおっ始める前に、決着をつけてやるか!」

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