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グリム・ハルトクララ2回目A

強大な瘴気を放つ巨大グリムに、クララたちは圧倒されていた。

ハルト
「ぐっ、なんという力だ。
 先程とは比べ物にならない……!」

グリム・ハルト
「ど、どうだみたかぁ!
 リアルでも僕が最強! 最強なんだぁ!」

高揚したグリム・ハルトが歓喜の声を上げる。

タイガ
「な、なんや、あれ!
 雰囲気変わりすぎなんとちゃうか!?」

グリム・ハルト
「これこれこれ! これだよこの爽快感!
 わかる!? 気持ちいいんだよこれがぁ!」

グリム・クララ
「ちょ、勝手に動かないでよ!
 今まで通りでいいじゃん!」

グリム・ハルト
「僕のほうが力をうまく使えるんだから
 僕が動くのが当然じゃないか!」

巨大グリムは依然として攻撃を続けながらも、
エボルグリムたちの口論があたりに響く。

クララ
「……え、喧嘩してる?
 なにかあったのかな?」

タイガ
「あのモメとる感じからして、ハルトが一方的にクララの力を使っとるみたいやな」

ハルト
「一心同体ならぬ、二心同体。
 身体は同じでありながらその心の有り様は違うようだ」

グリム・ハルト
「まだ僕の方が凄いって理解できないの!?
 だったら、たくさんのギャラリーに判断してもらわなきゃねぇぇ!!」

ハルト
「まさか街へ向かうつもりか!?」

クララ
「そんな……、ダメ!
 止まってください!」

クララはグリム・クララに必死に呼びかける。

グリム・クララ
「ああ、ゴメン、それ無理。
 はるるんキレちゃってるし、もうどうにでもなれーって感じ」

クララ
「このままだと、街が壊れちゃうよ!
 いいの、それで!?」

グリム・クララ
「ま、好きな街だったけどねー。
 こうなっちゃったら仕方ないじゃん?」

クララ
「私は嫌!
 また……あなたと一緒にお買い物したいから!!」

グリム・クララ
「クラっち……」

クララ
「あんなに笑ってたじゃない!」

グリム・クララ
「………………」
「……いいわけないじゃん。
 でも、もうあーしじゃ止められないし。
 どうにもできないの!」

クララ
「……わかりました。
 私たちが絶対に止めてみせるから!」

ハルト
「クララの言うとおりだ。
 我々に任せよ!」

タイガ
「自分ら簡単に言ってくれるで。
 せやけど、バカ正直に正面からかまして、うまいこといく保障は無いんやで!?」

クララ
「自分たちを信じてみんなで力を合わせれば、なんとでもなるよ!」

アイコ
「まさかの精神論!?
 嫌いじゃないけど!」

クララ
「だ、だって、それしかないよ!
 作戦を立てる時間もないし」

ハルト
「俺は乗ったぞ。
 戦う前に敗北を考えるなど、愚者の所業だからな」

アイコ
「なんかそれっぽいこと言ってるけど、つまりどういうこと?」

クララ
「当たって砕けろってことです!」

タイガ
「砕けたらアカン砕けたらアカン!」
「でもまあ、それが一番俺ららしいやり方かもやな。
 よっしゃ、その泥船俺も乗ったるわ!!」


グリム・クララ
「んじゃ、クラぴっぴ、頼んだから……」

グリム・ハルト
「ははは! ふはははははは!!」

ハルト
「俺の複製ともあろう者が愚かしい。
 貴様は一度、自らの姿を鏡で見てみるがいい。
 身体も精神も汚れた、醜悪な魔物が映るだろう!」

グリム・ハルト
「な、なんだと!
 僕の、僕のどこが醜いっていうんだ!」

ハルト
「ならば、今、証明してやろう。
 魔物を支配するのが、魔王たる我の役目だ!」

クララ
「街の人には指一本触れさせません。
 必ず、ここで封印します!」

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